外国人労働者の受け入れが進む日本社会ですが、その陰には悪質なブローカーによる被害が潜んでいます。ここでは、実際に発生したケースを通じて、どのようなリスクがあるのかを見ていきましょう。
被害者:日本人経営者
被害額:100万円以上
まずは、日本人経営者が被害に遭ったケースです。この経営者は、日本国内で現場作業員を募集しましたが、応募者が集まらず悩んでいました。そんな中、ブローカーから「ベトナム人労働者を雇いませんか?」という提案がありました。
経営者はこの提案に乗り、最初は慎重に検討していたものの、いつの間にか10人以上のベトナム人労働者を招聘することになりました。しかし、ここで問題が発生します。彼らが申請したビザは「技術・人文知識・国際業務」というカテゴリーで、現場作業は本来このビザで就労できる業務ではありません。
それにもかかわらず、ブローカーは書類を適法なものとして整え、結果的に入国許可が出てしまいました。しかし、経営者はこの労働者たちを雇うことができないと判断し、ベトナムの送り出し機関に雇用中止を連絡しました。
すると、違約金として給料の3ヶ月分を請求され、最終的に100万円以上の金額を支払う羽目に。書類の不備や法的リスクを理解せず、ブローカーの言葉に乗ってしまった結果、大きな損失を被ることになったのです。
この事例からもわかるように、外国人労働者の受け入れに際しては、信頼できる行政書士や専門家に相談することが不可欠です。安易にブローカーに頼ることで、法的なトラブルや経済的な損失を招くリスクがあることを肝に銘じておくべきです。
悪質なブローカーの口車に乗ることなく、しっかりとした手続きと正しい情報に基づいて、安心して外国人労働者を受け入れる体制を整えることが、経営者にとっての最善策です。
私はこの経営者の方からご依頼を受け、「経営者の方の損失を最小限にする」目的でお力になりました。
既に業務は完了し、なんとか損失を抑えることができ、喜んでいただきました。